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5/13 シネコンのぼったくりとPINK FLOYD

ハイタイ。うゆです。

(沖縄では女性の挨拶がハイタイ、男性の挨拶がハイサイである。我々「男の娘」はどちらを使えば良いのだろう。)

 

 

学校帰りに『PINK FLOYD AT POMPEII』を視聴した。日比谷のTOHOシネマズでのIMAX上映だ。映画館という空間は当然狭くはなく、したがって座席の場所によってスクリーンの角度や音響が大きく変わってくる。特にIMAXの場合、その最たる特色である音響が大体中心の座席を基準として設計されているのもあり、映画を最大限楽しむためにはできるだけ真ん中のあたりの席をとらなければならない。しかし、最近の大きい映画館には大抵(邪魔くさいことに)真ん中の方に比較的高価な「プレミアムシート」というのが設置されていて、そいつらが無駄に大きいスペースを占有しているために、万年金欠の我々学生はその周りを平身低頭「いやぁ、座らせてもらうでやんすよ💦」と卑小なネズミのような尖った愛想笑いをしてこそこそと奪い合わされる憂き目にあっているのが現状である。

 

ただ今回は苦心の末悪魔に魂を売ることにした。ついにプレミアムシートを予約したのだ。やはり伝説的アーティストの記録映画ということで音響を楽しむことが最大の目的だと思ったし、一度くらいはそいつに値段分の映画体験があるのかどうか実際に座って確かめることも必要だと考えたからだった。 

 

お値段はIMAX特別料金を合わせて4900円。最近懐事情も寂しくなってきていることも考えるとかなり痛い出費だ。それでも映画を最大限楽しむためには仕方がない。おとなしく払うことにした。

 

 

 

 

結論からいえば4900円の価値はなかった。

座席は案外狭く、また通路のフットライトの光が視界の端に映って終始邪魔だった。前段との隙間もそれほどなくて、足を組むと前の背もたれに当たりそうになった。音響は良かったが、それなら109シネマズプレミアム新宿のドルビーアトモスでいいと思った。あちらは劣らぬ音質でありながら、4500円でもっと広めのリクライニングシートに無料のポップコーンとドリンクの食べ飲み放題もついてくる。画面は少し小さいが、今回のもIMAXにしてはかなり小ぶりなスクリーンで、音響メインの映画の考えるとそれほどの違いはない。

 

 

変に欲を出すからろくな結果にならない。お金の使い所を間違える。いつものことだ。私は生まれつき金運というものに恵まれないらしい。それならばせめて恋愛運とか学業運とか、他の運によほど恵まれていても良さそうなものなのに…。

 

 

TOHOシネマズ日比谷の画面は小さい。座席はやや前方がおすすめだ。

 

 

 

映画は非常に良かった。ポンペイの街で撮影された演奏風景をメインに、スタジオでのインタヴューがちょいちょい挟まれるという構造で、メンバーたちの音楽へのこだわりや奇抜でダイナミックな音作りの様子をテンポよく観られる。ポンペイという土地の神秘性と暑苦しさ、退廃的な印象もよく伝わってきた。

 

(ポンペイにまつわる余談)

後79年とかそこらの、ティトゥス帝(この辺はうろ覚え。極めてどうでもいい話だが、コロッセウムはウェスパシアヌス帝時代に着工、ティトゥス帝時代に完成した)時代におけるヴェスヴィオ火山の大噴火に呑まれた悲劇の町。この噴火には『博物誌』で有名なプリニウスが友人の妻を庇って死亡したというなんとも涙ぐましいエピソードがついてくる。市民の遺体は灰によって腐食がくいとめられ、現在でもその姿を確認することが出来る。発見された遺体の中には、秘め事の最中の恥ずかしいポーズだとされていたり、逃げ惑う親子として有名になっていたりするものもあるがそれらの言説は大抵デマか間違いらしい。

また、「みんなで履こう 鬼のパンツ♪」とかいう発想不明の替え歌の元になった歌謡曲「フニクリ・フニクラ」はヴェスヴィオ火山のケーブルカーのBGMとして使用された歌で、世界最古のBGMとしても知られている。もちろん日本語版歌詞の「行こう 行こう 火の山へ♪」が指す火の山とはヴェスヴィオ火山のことだ。細野晴臣の代表的アルバム『フィルハーモニー』にも収録されている。ペタペタしたサウンドが楽しい曲だ。

 

 

話を戻そう。

ポンペイの円形闘技場の中心で演奏するPINK FLOYD。映像にはサブリミナル的に勢いよく噴火する山や地表を埋め尽くすマグマ、沸騰する泥砂なんかの映像が差し挟まれ、なかなかに情熱的で暑苦しい時間が続く。

 

燃え盛る西日をバックに銅鑼を叩きまくる汗だくのロジャー・ウォーターズ、ドラムを叩きすぎてバチを吹っ飛ばしてしまうニック・メイスン。時折犬もヴォーカルに参加する。ディストートされるギターの音が不気味に間延びし、狂ったように響き渡るピアノの音、果てしなく規則的なドラムのリズムと混じりあって幻惑の境地へと観客を誘う。地球規模のどでかいエネルギーと、それを前にした人間のサイケデリックな恍惚を音にしたような印象だった。日頃聴いているのとは少し違って、全体的にせり上がってくるような迫力と熱さを全面に感じた。

 

 

やっぱりPINK FLOYDは凄い。

え?PINK FLOYDのベストアルバムは何かって?

そりゃ『The Dark Side of  the Moon/狂気』でしょう。『Atom Heart Mother/原子心母』とかも好きですよ。にわかとかいわないでょね。

 

 

おわり

 

 

ういなさん生誕。

ういなさんには時間の感覚がないので、「夜」のことを「毎日同じくらいお腹が空いたころに空が暗くなる現象」だと捉えている。

 

みおさん生誕。

私が初めてAppleMusicで買った曲はBUMP OF CHICKENの「パレード」。実写版寄生獣の主題歌だが、今思うとBUMPが当時演奏と電子音で迷子になっていたことを伺わせる出来。「イン マイ ニッケ」を思い出してほしかった。

 

クラウドファンディング。

「fund」と「found」を間違えるんじゃあないよ!ちなみに「ファストフード」と「ファーストフード」はどっちが正しいんだろう。前者を支持しているが、後者を間違えだと指摘する人もまた、いない。